八重歯+前歯の正中がズレている症例 ①
今回は右上が八重歯で、前歯が正中(鼻スジ)からズレている症例です。
一見、八重歯以外はさほど問題ないようなのですが意外と難しい=時間の掛かる症例です。
問題点としては、
①右上の八重歯のせいで前歯が右に3mmほどズレている
②逆にその八重歯のおかげで左側がしっかり並んでいる
③下顎が少し大きめなのだが、噛み合わせが深いせいで目立たない
①は見たまんまなのですが、患者さん的には「1本だけ歯並びから外れている」なのですが、僕らからすると「全部の歯がズレている」になるため、結果「患者さんが思う以上に大変」になります。
②は年齢が大きく関与するのですが、右は6本、左は7本で噛んできたため噛み方に左右差があり、年齢が重ねるほどその癖が強く残ってしまう。
③は見た目の話になるので非常に難しく、噛み合わせ的にはもう少し浅い方が理想なのですが、噛み合わせを浅くすると、丸顔の方は喜ぶけど、面長の人は嫌がる傾向にあり、見た目の感じ方は個人差が大きいため患者さんと相談しながら治療を進めていく必要があります。
ただ、その見た目も八重歯等大きいズレを治してからでないと判断が難しいため、まずは細かい並びを整えることを優先していきます。
次回は実際の治療に移ります。