八重歯+前歯の正中がズレている症例 ②
では実際の治療計画です。
八重歯を中心に写した写真です。基本的に右上の八重歯を除けば、並びも噛み合わせもほぼ問題なく、正直八重歯の機能等を考えなければ無理に矯正する必要がありません。
☆で表すと(☆3つを平均としたら)
「清掃性」☆☆☆☆
「噛み合わせ」☆☆☆
「咬合の維持力(将来性)」☆☆☆☆
「見た目」☆☆
矯正治療も歯医者さんの仕事のため、「お爺ちゃんおばあちゃんになっても自分の歯でちゃんと噛める状態を維持する」ことが目的になります。
それを考えると正直あ歯を抜いて、痛い思いをして、高い費用を払ってまでする必要はないとも言えます。
ただし、「見た目」を考えた場合、
①八重歯が気になるし、②前歯は右にズレているし、③顎も少し大きめ
が、問題となってきます。
そのため今回の治療の目的は、「噛み合わせ」を維持したまま歯列を小さくしていく必要があります。
まぁ「維持」といっても歯を動かす以上変化はするわけで、咬合学上悪くしないこと=維持になるわけですが、患者さんからすると今までの噛み合わせに慣れている+その慣れている噛み合わせがほぼ問題ないため、どう足掻いても悪くなったように感じていしまいます。
それを極力避けながら見た目を大きく変化させていくという点が今回の最大のポイントです。
まぁ、とはいえ治療過程は思いっきり噛み合わせは崩れるんですけど。
今回は上下左右1本ずつの抜歯、上が裏側、下が表側のハーフリンガル矯正で治療を行っていきます。