上顎が小さく、受け口っぽく見える症例
今回は23歳女性、上の歯並びが悪く、かつ前歯の間が隙間が空いている症例です。
写真のとおり、上の方が歯並びが悪く、下の方が歯並びが良いのですが、実は問題があるのは下の歯並びの方です。
よく同じような歯並びで上だけの短期部分矯正を希望される患者さんがいるのですが、この場合の一番の原因は
「小さい上顎+大きい下顎」
であり、本来下の歯並びを覆うように並ぶはずの上の歯並びが、上顎の骨が小さいせいで下からの突き上げが起こり、結果的に前に押し広げられてしまっています。
そのため、上の歯並びが「混雑」と「隙っ歯」が同時に存在してしまっています。
左右から見ると、受け口っぽさがよりハッキリ分かります。
ただ、実際の顔の印象は「下顎が大きい」というほどではなく、やはり上顎が小さいため相対的に上顎から見ると下顎が大きく見える、といった程度です。
「隠れ受け口」と呼んでいるタイプです。
「隠れ受け口」タイプは、「マスクをしている方が美人・イケメン」に見えることが多く、個人的な見解としては上顎の大きさと下顎の大きさのバランスが悪い=マスクをしているときは顔面の上半分から想像した理想の顎の形を思い浮かべる、のかな?と思います。
但し、目の大きさや位置、髪型といった見た目に直結するものではなく、鼻の高さ、オデコの広さ等の人によっては気になるという程度のものではあります。
今回の場合は、今の時代、上下の顎が小さい方が良い、という風潮のため噛み合わせとかの機能性を無視して見た目だけで言うなら今回の場合下の歯を抜いて下顎を小さくすることで見栄えの向上が見込めると思います。
色々言ってますが、知り合いですので了承は得てます、笑
怒ってたらゴメンなさい。
まずは、下の前歯を後ろに動かして突き上げをなくし、上の前歯の隙間を無くすことを最初の目標にします。
そのため最初は器具を下にだけ付けていきます。
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次回は下の抜歯を予定しています。
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