上下骨切り手術 その1
腸骨の移植を行い、その後3年ほど経過してから上下の骨切りを行うことになります。
目的は、「口蓋裂による上顎の劣成長と下顎の過成長による受け口の改善」です。
そのため、腸骨移植から骨切りまでの間に骨切り後の噛み合わせに合うように歯並びを並べ直していきます。
当時は専門知識もなかったため、ある程度想像になってしまうのですが、大学までの歯並びは小さい上顎に合わせて前歯を前に、大きい下顎に合わせて下の前歯を内側にある程度倒して並べていたのだと思います。
それを最終的に正常な角度に動かしていったので、
「なんか下顎出てきてきてない?」と、半年ぶりくらいに会った高校の友人に言われました。
実際に自分でも思っていたことで、思い返せばこの時に人の見た目は歯の角度一つでも影響を受けるということを学びました。
そして2004年の夏休みに手術を受けることになります。
術前にオペに使う固定用のマウスピースの作成を行い、オペの3日前くらいに入院した記憶があります。
オペ後は骨が安定するまで口を開けられないように上下のワイヤーを繋いでしまうのでしばらく流動食になるため、前日に母親と焼肉を食べにいきました。
そこで「色々面倒かけてゴメン」的なカンジで泣かれたのを覚えています。
地下だし、暗いし、煙たいし、でめっちゃクラクラした記憶がトラウマです、笑
自分的には卓球が下手とか(野球ですらない、笑。卓球をバカにしてるわけではないです!)、足の親指が人より長いとか、髪の毛が硬いとか(笑)
正直その程度のコンプレックス?だったのですが、親からしたらやはり気苦労はあったのだと思います。
まぁその時はもういい大人だったので(むしろ悪いな)くらいに考えられましたけど、子供の頃に他人と違うということを周りにマイナスに表現されたら色々と思い悩んだ可能性もあったかもしれないですね。
回りくどい言い方になってますけど、まぁ人に恵まれたのと、子供の頃はそこそこ頭良かったんでむしろ人を見下してたってだけのことです、笑
話がそれましたが、オペ2、3日前に入院です。
3年前の反省を踏まえ、暇つぶし道具の厳選は入念に大量に行いました。
今回のオペは長時間に及ぶもので当然大量の出血を伴います。
ただし、輸血するほどの量でもなく、またリスクもあるため、オペ中か前か忘れましたが自分の血をある程度採血しておき、代わりに水分を入れ体内の血を薄め、オペ後に採血しておいた血を戻す、という自己血輸血を行っています。
まぁそれでもオペ後は貧血による軽い吐き気を伴ったわけですが。
まぁ、一度経験もしてるし今回のオペも大したことないだろ、と気楽に手術当日を迎え、全身麻酔をかけられ眠りに落ちていきます。。