結婚式、イベントを目標にした歯並びの治療について ①
開院から1年ほどが経過し、300人弱の患者さまが当院にカウンセリングにいらっしゃりました。
それぞれ悩みや改善したい点が異なりますが、その中からいくつかをピックアップして、治療の際のポイントを書いていこうと思います。
最初は「結婚式等のイベントに向けた矯正治療」についてお話します。
結婚式や成人式、または留学、就学就職のための面接を控え、その瞬間のために治療を希望される方が体感で10人に一人くらいいらっしゃいます。
が、ちゃんとした治療を目的としているのか、イベント時の見た目だけが目的なのかで治療内容、方向性が大きく異なります。
「結婚式が半年後にあるのでそのときまでに歯並びを良くしたい」
もしくは、
「歯並びを綺麗にしたい。+実は2年後くらいに結婚を考えている。」
この二つでは同じ結婚式を目標としていても、意味合いが大きく変わってきます。
まず基本的な考えとして、歯医者さんは「歯を守る」ことが仕事になります。
「歯を守る」とは「歯の役割を損なわないようにする」ことで、「歯の役割」とは何かというと、もちろん「物を噛んで食べること」が第一となります。
僕らの仕事は、
「その患者さんがしっかり噛める状態で生涯を終えれるように手助けをする」
というものです。
矯正治療も例外ではなく、「歯並びを綺麗にする」というイメージ、もしくは期待が強いのですが、この本質を外してしまうと一時的な見た目のために将来入れ歯になってしまう可能性をあげることになります。
そのため「矯正治療」は見た目を綺麗にするのが目的ではなく、歯を失うリスクを下げるために歯並び、咬み合せを良くし、そのついでに見た目が良くなる。というのが「治療」という意味で必要です。
話が逸れましたが、結婚式等の目的のために歯並びを綺麗にするのはもちろん大切なのですが、エステや痩身といったものと大きく異なるのは、やり方によって健康状態を損ない、将来不要であったはずの治療(インプラントや虫歯治療、)を招きかねないということです。
長くなったのでつづきます。