結婚式、イベントを目標にした歯並びの治療について ②

結婚式、イベントを目標にした歯並びの治療について ②

前回、歯医者としての立場でイベントに向けた治療について書いたので、今回は患者さん側の立場での意見を考えてみます。

 

以前、大学の後輩と飲んでいたときの話なのですが、

 

 

結婚式、イベントを目標にした歯並びの治療について ②

その後輩が銀座の審美歯科で働いていたときに、上の前歯4本のうち、2本が出っ歯で、2番目の歯が左右とも内側に倒れている患者さん(上の写真参考)に対して、その病院では内側に倒れている2本を抜いて、左右前歯と3番目の犬歯を削り、6本つながったカタチのブリッジを入れたとのことでした。(期間はおそらく1ヶ月弱)

 

正直①抜いた歯は戻らないし、②そもそも上の歯が(犬歯も含めて)出っ歯なので理想的な位置でもないし、③20年も経てば歯茎が下がり再度高い費用を掛けてやりかえる必要がある、ので

 

「コイツ屑に成り下がったな」と思いました、笑

 

ただ、その患者さんは外資系の企業の面接を控えており、(特に欧米系は歯並びが悪いことに対して差別するといってもいいくらいの感情があると言われています)、短期間で歯並びが揃ったことに対して非常に満足していて、無事面接も受かったとのことでした。

 

歯並びが合否にどれほどの影響があったかは分からないですけど、当然就職は人生における大切な分岐点であり、もし歯並びをなおさずに不合格になっていたとしたら将来の幸福度で大きく差が出てしまったかもしれません。

 

時間掛けて矯正して入れ歯を防ぐより、その瞬間だけを考え、後でお金を稼いで歯がダメになったらインプラントという考えも確かにアリなのかなとも思いました。

 

 

稀な例だとは思いますが、「歯」より「人生」というカテゴリーの方が当然大きく、歯を抜く削ることによって将来の歯の状態が悪くなったとしても「人生」というトータルで考えるとプラスになることもあるんだろうなと考えさせられました。

 

まぁ、やることはないでしょうけど。。

 

次で最後です。